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厚生労働省

2024.07.18MEDISO:インタビュー

MEDISOサポーターインタビュー 水本 尚宏 様

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こんにちは。MEDISO事務局です。
今回は、MEDISO非常勤サポーターの水本 尚宏先生にお話を伺いました。

主なキャリアとベンチャー企業との関わりを教えてください

 大学の頃のことからお話すると、私は工学部でバイオ分野の研究をしていました。それから、当時は社会的にも創薬や医薬品の分野を含めて知財の重要性が着目されていた時期だったので、在学中には弁理士の資格も取得しました。その後、大学院では技術経営学を学んだのですが、その際に室田浩司先生(現京都大学成長戦略本部長、元京都大学イノベーションキャピタル株式会社代表取締役)と出会い、ベンチャーキャピタル(以後、VC)の世界に興味を持ちました。
 卒業後は大和SMBCキャピタル株式会社(現、大和企業投資株式会社)に入社し投資家としてのキャリアをスタートさせました。自身のバックグラウンドも踏まえ、主に医療・ITなどハイテク分野への投資を担当しました。その後、2011年の東日本大震災をきっかけに、今後のエネルギー業界に興味を持ち、昭和シェル石油株式会社に転職して、ビジネスモデルのプランナーとして、カード事業、新電力プロジェクト、店舗のデジタルフォーメーションなど事業の立ち上げを主導しました。
 事業の立ち上げをいくつかやり遂げたところで、改めてベンチャー投資の世界への復帰を考えていたところ、ご縁もあって東大IPCに入社することが決まりました。入社以降、主にITや医療機器のベンチャーの創業支援を担当しています。

お仕事やご支援の中での成功談や、嬉しかったことなどを教えてください

 大和SMBCキャピタル在籍時は私を表するために新人賞を作って頂き、うれしかったことを覚えています。当時の先輩・後輩が、現在VC業界を牽引されていますので、そういった方と一緒に仕事ができたのは非常にいい思い出です。
 昭和シェル石油時代には、ベンチャーと関わる業界から大企業の世界への転職だったこともあり、文化の違いも刺激になりました。そのような中でも、例えばカード事業では事業設計の大きな話から、チラシのデザインといった細かいところまで、全てを自分で立案し、全国の何万人という店舗スタッフに御協力いただくことで、結果を出すところまでやり切りましたので、大きな成功体験となっています。
 また東大IPCには立ち上げタイミングで参画しましたので、組織の仕組みづくりから始まり、起業支援プログラムの1stRoundやAOIファンドの立ち上げも含めて、ゼロからVCをつくりあげるという貴重な経験をさせてもらっています。
 改めて振り返ると、これまでの成功体験には共通した3つのフェーズがありました。初めは、新しい環境で挫折を繰り返しながらも挑戦を続け、小さなプロジェクトの責任者として仕事を任せてもらうフェーズ。次に、責任者として思考と実行を繰り返し、努力するフェーズ。最後に結果を出すフェーズです。環境は変わりますが、本質的なサイクルは同じだと思います。

MEDISOサポーターとして得意とする支援内容を教えてください

 本業がVCということもあり、資金調達とビジネスの組み立てに関わる部分が得意分野です。ビジネスの組み立てにあたっては、根幹となる「何を」「いくらで」「どのターゲットに」を検討するフェーズと、それを実現するためのアクションを整理するフェーズがあります。特に前者についてはMEDISO相談の中でもこれまでの経験も活かしながら一人の事業家として相談者の方と目線を合わせてご支援することを心がけています。

MEDISOの活動に参加して良かった点を教えてください

 もともとは自社で支援する医療系ベンチャーの事業化に向けて薬事や研究開発面で助言を提供してもらおうと、MEDISOのユーザー側として接点を持ったわけですが、VC目線での資金調達の助言を求めるベンチャーもいらっしゃる、ということでサポーターとしてもかかわらせていただく事になりました。その中で、MEDISOは様々な専門を持つサポーターの皆様と接点ができることが非常に良いことだと考えています。ベンチャー支援は一人で行うことが難しく、各分野の専門家が必要です。ベンチャーにとって様々な専門家から助言を受けられるのはいいことですし、私自身にとってもMEDISOにサポーターとして参加して最も良かった点だと思います。

 

話題は変わりますが、ご趣味は何でしょうか

 自信をもってお話しできる趣味はないのですが、強いて言うとお宝探しが好きですね。例えば、海外旅行に行く際には、そこでしか出会えない人や体験、新しい発見を探すことが好きです。特に必ず自転車を借りるようにしていて、いろいろなところを一人で回って、その地域の人々とコミュニケーションを取っています。他の方から見ると一見しただけでは価値に共感いただけないようなものを買って帰ることもあったりしますけどね。ただ、徹底的にリサーチをし、自分なりに考え、価値を確信するまで突き詰めて、自分で判断していく、という意味で、VCという仕事にも通じる部分があるかもしれませんね。

医療系ベンチャーへのメッセージをお願いします

 近年、開発が活発な体内埋め込み型デバイスの領域にチャレンジするベンチャーにエールを送りたいと思います。これまでは創薬ベンチャーが医療業界において主流でしたが、こうした新しい医療機器領域のポテンシャルに期待をしています。具体的にはこれまでの「疾患に対する診断や治療」にフォーカスして価値訴求するだけでなく、「人々の生活を楽にする、豊かにする」ための医療機器という新しい市場が開けると思っています。また、この市場はIT技術の専門家だけでなく、医療業界に深い知識を有した人材が必要で、2つの分野が融合しているという意味でも面白みを感じています。近い将来、社会の受容性も踏まえながら、人々がより豊かになるための新しいテクノロジーが開発されることを期待しています!

(取材者:三菱総合研究所 山﨑祐樹・山口将太)

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