2020.07.28MEDISO:インタビュー
MEDISOサポーターインタビュー記事 川田裕美様
こんにちは、MEDISO事務局です。今回は、普段面談を実施していいただいている非常勤サポーターにお話しを伺いました。本日は、ソフトバンク株式会社 事業開発統括 投資事業戦略本部 ライフサイエンス事業統括部戦略企画部 川田裕美様です。
川田さんのキャリアを教えてください。
医学部卒業後、大阪の病院にて初期研修医として勤務したのちに厚生労働省に入省しました。入省後は難病対策課で希少疾患に関する研究の管理や難病法の施行に関して医系技官として外部の専門家と共に、対象疾患や医療提供体制の検討を行いました。その後感染症対策の担当となり、当時問題となっていたジカウイルス感染症に関して、妊婦への検査体制の確立や診療ガイドライン作成に携わりました。厚生労働省に入省した頃は医師としては3年目のまだ若手ではありましたが、学会を代表する先生方や疾患研究の最先端にいる先生方と接し、刺激的な日々を送っていました。
厚生労働省で勤務する中、もう少しダイレクトに患者の助けになるような仕組みを作りたいという気持ちが強くなり、株式会社メドレーに転職しました。株式会社メドレーでは、オンライン診療の普及に携わり、過渡期であった国の制度と会社のサービスとの整合性の確認や、オンライン診療の質に関する検証、学会との調整等、行政・アカデミア・学会との連携を主に担当しました。
今回COVID-19の流行がきっかけではありましたが、オンライン診療や遠隔服薬指導の規制緩和があり、自分の中で一区切りがついたため、新たなチャレンジとして現職であるソフトバンク株式会社に転職し、国内外ベンチャー企業への出資や新規事業立ち上げに関する業務に従事することとしました。
ご自身が得意とする支援はなんでしょうか。
臨床現場、行政現場、事業会社と様々な経験を有しているのが私の強みだと思っています。医療技術の使用者、規制当局、提供者それぞれの立場を経験しているので、それぞれの視点を踏まえたアドバイスを行うことができます。特にオンライン診療等、最先端の分野では、最新の規制動向、社会情勢、臨床現場での新たなニーズの把握等、様々な関係者と連携しながら進めることが重要です。その際の関係者間の調整や関係者の立場に合わせた提案に関する助言・支援を得意としています。
MEDISOサポーターとして活動してみて、いかがでしょうか。
様々な会社の事業内容やそれを進める志や考えを聞くことができ、私自身刺激を受け、とても楽しく支援させていただいています。まだまだ組織として大きくないベンチャー企業の皆様の話を聞くと、皆様ひとりで悩まれている場面があると感じています。MEDISOは、質問事項や課題が明確な状態でなくとも、事務局や常勤サポーターの方々がお話を聞いた上で適切なサポーターへ繋ぐ仕組みになっています。解決策を求めるような相談はもちろんですが、整理されていない状態であっても、気軽に相談できる相手としてMEDISOを活用いただけると良いと思います。また、最新の規制動向を確認したいとか、規制に対する考え方・肌感覚を確認したいなど、コンサルタントと契約したり、常勤として誰かを雇うほどのことではないけど、話を聞きたいというときにMEDISOを活用するのも良いと思います。
話題は変わりますが、最近はまっていることはありますか。
もうすぐ2歳になる息子がいるのですが、食べる量が増えたこととCOVID-19による自粛生活が重なり、調理家電にはまりました。おかげで外食が減り、以前より健康的な食生活になりました。大昔から変わっていない”材料を切り、火加減を調整し、調味料で味を調える“という料理の基本的なプロセスが、最新の調理家電によって”材料と調味料を全部鍋に入れて、あとはお任せ”というプロセスに変わったことに大きく感銘を受けました。調理家電自体は数年前から販売されておりましたが、今回のCOVID-19をきっかけに試すことになりました。料理に限らず、他の分野でも同じように、今まで気づかなかったけどプロセス改善により生活が大きく変わることはあると思います。大変な情勢ではありますが、COVID-19をきっかけに様々な分野でイノベーションが起きることを期待しています。