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厚生労働省

INTERVIEWMEDISOサポーターインタビュー記事 松永昌之様

2020.10.12

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こんにちは、MEDISO事務局です。今回は、普段面談を実施していいただいている非常勤サポーターにお話しを伺いました。本日は、Oxford大学のGlobal Innovation Consultant会社「Oxentia」のシニアコンサルタント 松永 昌之様です。

左から、MEDISOアドバイザリー委員もされています、LINK-J理事兼事務局長の曽山様、インタビューを受けてくださった松永様。Oxford PharmaScience社CEOであり起業家向けの講演を数多くこなすMarcelo Bravo氏、Oxentiaのダイレクターであり起業家でもあるDr Tim Hart氏。

松永さんのキャリアを教えてください

 2001年にイギリスにて博士号を取得後、日本の大企業に入社しました。入社すると、当時では大変珍しい社内ベンチャーの立ち上げに参画することになりました。その社内ベンチャーはオックスフォード大学発のバイオ技術を用いており、海外から日本に技術を導入するツテが十分に開拓されていない状況下での試行錯誤でしたので、今の仕事の原型と言える経験となりました。
 日本にて内資、外資の会社に勤めた後、2014年からケンブリッジ大学発の再生医療ベンチャー「DefiniGEN」の日本におけるビジネスデベロップメントを担当しました。ビジネスデベロップメントとは、製薬企業等にアプローチしながら事業開発する役割です。2年間務めた後、イギリスの本社において、今度は社内のオペレーションを担当することになりました。ベンチャー企業は、その従業員数を創業当初の3人程度から10人程度に増やす際に、死の谷があります。乗り越えるためには、オペレーション改革として人員の変更だけでなくマインドセットの変更も必要となります。社内ベンチャー立ち上げと大企業での経験を活かし、会社を大きくすることに貢献しました。DefiniGENでは、ビジネスデベロップメントマネージャ、オペレーションマネージャという企業におけるオフェンスとディフェンスの役割を経験し、ベンチャー企業の運営のみならず、ベンチャー企業を取り巻くエコシステム、製薬企業を含む世界の顧客の動向を深く知ることができました。
 その後、オックスフォード大学からスピンアウトしたGlobal Innovation Consultant会社Oxentiaから声がかかり、2018年からシニアコンサルタントとして、アカデミア、ベンチャー企業に向けたコンサルテーションを行っています。具体的には、オックスフォード大学発に限らず日本を含め世界中の技術を、オックスフォード大学をハブとして、世界中の企業に繋ぐお手伝いをしています。コネクションの役割以外にも、アントレプレナートレーニングや、大企業向けに社内ベンチャーの運営や事業評価のサポートも行っています。


ご自身の得意とする支援はなんでしょうか

 日本のスタートアップ市場は、ここ10年で大きく伸び、支援も増加してきています。 しかし、グローバルな販売戦略へのサポートは未だに弱いと感じています。ベンチャー企業側も、日本国内でのビジネスに人員が割かれ、海外へのアピールや販売に手が回っていない場合が多い印象です。しばしばみられる、国内企業でコンソーシアムを組み、上市するという日本のベンチャー企業のやり方は王道であり間違いではありませんが、柔軟性に欠けています。そういったベンチャー企業に対して、海外でベンチャー企業育成に従事している立場から、例えばスウェーデンやブラジルに相談製品へのニーズがあるといった、発想を転換させられるような販売戦略、事業戦略のアドバイスをしています。
 発想を転換させるためにおススメしているのが「海外拠点を設ける」という戦略です。人材も少ないベンチャー企業には困難なようにも思えますが、登記はそれほど困難ではありません(英国の場合)。ベンチャー企業が資金を得ようと海外のファンドと話をすると「海外に拠点はあるか」と必ず聞かれます。また、拠点が日本のみだと、ビジネスの対象はどうしても日本対海外という発想で固まってしまいますが、拠点を海外に置くとその拠点から世界を見ることができ、これまでとは別の発想でビジネスを考えることができます。さらに、海外拠点から別のクラスターと繋がり、今まで出会えなかった人との出会いも期待されます。


実際にMEDISOサポーターとして活動してみて、いかがでしょう

 ベンチャー企業は、もっと気軽に、早いステージからMEDISO相談に来ると良いように思います。事業が出来上がってから、レイトステージで事業方針を再検討したいと相談されても、できるアドバイスは限られてしまいます。「起業したいけれど大学が支援してくれなくて困っている」、「シリーズAやシリーズBではどのように動くべきか」というような起業前・起業直後の段階から相談に来てくれた方が、様々な専門家のいるMEDISOをうまく活用できます。
 また、以前からMEDISOではオンライン相談に対応していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりオンライン化が進んだことで心理的ハードルが下がり、ベンチャー企業が相談しやすくなったと思います。特に地方のベンチャー企業は、MEDISO含め東京等で行われるベンチャー企業支援にアクセスがしやすくなったため、地方の優れた技術を持ったベンチャー企業の活躍に期待しています。私も毎回オックスフォードから参加しております。


話題は変わりますが、ご趣味は何でしょうか

 趣味は、旅行や写真撮影です。一昨年は、家族を連れて、車でフランスを一周4500km走る旅を楽しみました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により、旅行はおろか、仕事もほとんど在宅で行わざるを得ない状況です。


最後に、医療系ベンチャーの方へのメッセージをお願いします

 日本のベンチャー企業は、コア技術を開発したアカデミアの研究者が技術開発から、経営やプレゼンまで行っている場合が多いです。そのような場合、30分で技術を説明することは得意ですが、3分でビジネスをアピールするピッチは得意としないケースを多く目にします。ビジネスに関する質問をしても、技術に関する答えが返ってくることがしばしばあります。研究者は技術開発に専念し、経営やプレゼンはその専門家に任せるというようなマインドセットに変えていく必要があります。
 また、ビフォーコロナでは多くのスタートアップの目標はIPOでしたが、コロナ危機により早期のキャッシュ化を志向する傾向にあります。さらに大企業もR&Dをシュリンクさせ、ベンチャー企業により多額の投資をしています。これらの流れは今後より活発化すると予想しています。ベンチャー企業にはこの状況を好機と捉えて頑張ってほしいと思います。

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